Google Analyticsを使って応募数を最大化

応募が何件あって、何人面接して、何人採用したか。
従来の採用活動ではこの数字に着目してきました。

採用活動もこの順で進み、人数の推移も「応募者数>面接数>採用者数」となるため、まずは充分な応募数の獲得が募集段階の目標とされるケースも多いのではないでしょうか。

そこでご紹介したいのがGoogleアナリティクス。
最近話題のオウンドメディアリクルーティングにも欠かせないツールと言えます。
Google Analyticsを使うと、どうして応募増に繋がるのか。
今回は、初めて聞いた、導入しているけど使えていないなど、これから活用される方に向け、採用活動におけるGoogleアナリティクスの導入メリットをご紹介します。

1.Googleアナリティクスとは

・無料で使えるツール

Googleアナリティクスとは、Googleが基本無料で提供しているツールで、
求職者がwebサイトをどのように閲覧したかの行動データが取得できます。
一般的にアクセス解析ツールと呼ばれるツールの代表格と言えるほど、広く普及しています。
「知らなかったけど、ウチのサイトも導入されていた」というケースも珍しくありません。
また、応募者管理や採用フロー全体の管理ツール(ATS)を通して採用サイトを公開されている場合、
その商品自体にGoogleアナリティクスが装着されているケースが大半です。
この場合も、一度、メーカーの担当者に確認してみてください。
「実はあるけど、使っていない」ということ、案外多いんです。

・活用可能な採用手法

求人広告、自社で運用する採用サイト(オウンドメディア)、Indeed、職種毎の専用求人サイト、紹介…などなど、最近は採用手法も選択肢が増えました。どれもそれぞれに強みがあるので、何が良いというより、今回の採用に向いているのはどれかという観点で選ぶのが最終的な採用の成否に大きく関わってきます。
ただ、今回ご紹介するGoogleアナリティクス、その全てに活用できるわけではありません。
先ほどお伝えしたように、Googleアナリティクスはwebサイトに訪れた人の動きを可視化するツール。つまり、「webサイトがあること」が前提となります。また、求人サイトに代表されるように、他社が管理しているwebサイトで使うこともできません。

例えば、こう考えてみてください。webサイトはお店、Googleアナリティクスが調査員だとします。
自分のお店であれば、お客さんが何人来て、店内でどんな動きをするのか調査しようと調査員を置くことは自由です。ただこれが他の店だったら、勝手に調査員を配置するわけにはいきません。もしくは自分のお店に他のお店の調査員が来て調査する…。いくらなんでも受け入れないですよね。
webサイトとGoogleアナリティクスも、これと同じこと。
なので、他社のサイトや求人メディアに掲載した求人広告などに対しては活用することができません。

では、自前で採用サイトを作る予算がなければ、Googleアナリティクスは絶対に使えないのか。
実は、そんなことはありません。自前で採用サイトを作らなくてもGoogleアナリティクスを活用して採用活動を行っているお店や企業は多数あります。説明が長くなるので今回は割愛しますが、自前の採用サイトの有り無しに関わらず、Googleアナリティクスを活用した採用に興味をお持ちであれば、お気軽にご相談ください。
弊社では、個人経営の飲食店や少人数の企業様から大手企業まで様々なお客様の採用をお手伝いしています。

・導入するには

さて、そのGoogleアナリティクスを使用するには、予めwebサイトに設定が必要です。設定方法については、とてもわかりやすい記事がウェブ上に多数公開されているので、ここでは割愛させていただきます。
最近webサイトを作ったという場合には、何も言わなくても設定されているかもしれません。
一度、サイトを管理されている方に確認してみてください。

2.Googleアナリティクスでわかること

・応募前状況の可視化

採用サイト内の動きを把握するということは、応募前の求職者の動きを把握するということ。
再び、お店を例に考えてみましょう。

来店されたお客様について
・来店のきっかけ
・来店者数
・何度もお店に来てくれる人
・店内の何を見たのか
・店での滞在時間
・見ないで去った売り場や商品
・最後に見た売り場や商品

例えばこんなことがわかれば、様々な改善策が浮かびそうではありませんか。

これをwebサイトで行えるのがGoogleアナリティクス。
Googleアナリティクスなら、次のようなことはスグわかります。

・どこからやってきたのか
・どれくらいの人が見てくれたのか
・複数回見てくれた人はどれくらいいるのか
・どのページを見たのか
・どれくらいの時間見たのか
・どれくらいまでスクロールしたのか
・どこから出ていったのか

こういった基本的な数値がわかるだけでも、どこに課題があるのかがわかり、打ち手を打つべき箇所が見えてきます。。打ち手を打てば振り返って次の手が浮かぶ。Googleアナリティクスの導入は、そうやって採用のPDCAを回し始める良いキッカケとなります。

・応募に至らない理由を見つけて対策

何を見て、どんな打ち手を打つのか。もう少し具体的な例を挙げてみます。
例えば、サイトに来てスグに帰ってしまう人が多いのなら、最初に表示される内容がマッチしていないと考えられます。ご自身でも、ページを開いた瞬間に「あ、違った」と閉じてしまうこと、ありませんか。多くの場合それは、知りたかったことと違ったからではありませんか。採用でも同じこと。どこでサイトを閉じてしまうのか、どれくらいの時間でサイトを閉じてしまうのかがわかるだけでも、記載してある内容は求職者が知りたいことなのか、何かしら迷っているのかなどがわかってきます。
もう少し掘り下げてみると、さらに課題が見えてきます。

・曜日や時間に特徴はないでしょうか
・何度も見ている動きはありませんか
・いつも同じページでサイトが閉じられていませんか

この反対に応募が完了した方の動きを見てみるのも一手です。
応募してくれた人は、どこから来て、どこを見て応募に至ったのか。
みんなが特に見たページなどありませんか。

繰り返しになりますが、お店の中と同じです。
特徴が見えてくれば、仮説が立てられます。
仮説が立てば、対策案が考えられます。
何となくや予想、経験則ではなく、根拠を伴って改善策を打つので、見込める成果も変わってきます。

3.成果が見込める採用と見込みにくい採用がある

ただ、このGoogleアナリティクスを用いた採用解析。
webサイトを用いた全ての採用に向いているわけではありません。

・こんな採用に向いています

・通年で行う大量採用
・人数よりも社風や事業内容など自社への理解を深めたいマッチング採用

・こんな採用に向いていません

・スグ欲しいスピード採用
・年に1回あるかないかの採用

先ほどお伝えしたように、Googleアナリティクスを用いた採用解析は、解析によって課題を浮き彫りにし、打ち手を実行し、その成果を検証し、新たな打ち手に繋げる手法。そのため、成果が出るまでには一定の時間と労力を要します。スグ欲しい、たまにしか採用はしないといったケースでは最適な手法と言い難く、その場合は基本的には求人メディアやIndeedの利用の方が適しています。


いかがでしょうか。
自社の採用に向いているか、いないのか。
「向いているから導入したい」、「導入しているがもっと活用したい」ということであれば、お気軽に弊社までご相談ください。
採用サイトをイチから作らずに導入する方法など、まだまだご紹介できていない内容も含め、貴社に最適な採用のカタチをご提案致します。

この記事を書いた人

広部貴司

リクルート発行の求人広告制作を経て、2014年上級ウェブ解析士を取得。以降、特定の商品に限ることなく、リアルもウェブもペイドメディアもオウンドメディアも含めてトータルで最適な採用手法の提案を心掛けています。