Indeedの検索キーワードを考える

Indeedで求人広告をたくさんの方に見てもらうためには、求職者がどんな“検索ワード”を使うのかを予測することが大切だと思います。表示回数が少ない原因として、検索に使われやすいワードが入っておらず、検索に引っかかっていない場合が多いです。この、検索に使われやすいワードをIndeedでは「キーワード」と言い、「キーワード選びが大切」という話はいろんな場所で語られています。ですが、それだけに難しく考えてしまうことはないでしょうか。

私自身、キーワードを意識しすぎると、書きたいことがブレますし、また、「どんなキーワードが人気ですか?」と直接的な質問を受けることもあります。でも、実はすごくシンプルな話で、キーワード選びの秘訣は「その職を探す求職者の気持ちに立って、検索ワードを選ぶこと」。とはいえ、この気持ちに立つというのは、結構難しいものですよね。そこで今回は、 自分で転職者の気持ちになって予測すること、実際に求職者がどんな言葉を検索しているかの結果の、両面からキーワードを考えていきたいと思います。

まず、転職者の気持ちになる

例えば、トラック運転手として働きたいと思っている方が仕事を探すときに、検索に使用するキーワードは何でしょうか?

きっと「ドライバー」「運転手」など、職種名が最初に来ますよね。それと同様、勤務地も大事ではないでしょうか。「どこで、何の仕事をするか」ここが(検索を使った)仕事探しの基本です。

では、その次にどんなキーワードを使うでしょうか。
おそらく、就職もしくは転職で実現したいことを選ぶと思います。自分にとってのメリット。一般的に人気があるのは「休みが多い」「残業が少ない」など、勤務体制にゆとりがあることです。その他では、給与が高い業績が安定している人間関係が良いなどを私はイメージしますがどうでしょう。今よりもっと「休みを増やしたい」「収入を上げたい」「ストレスのない職場に行きたい」…。就職・転職の目的を達成するために、自分ならどう検索する? イメージを具体的にしていきます。仮に、私が過重労働で転職したいと考えている、とすると選ぶキーワードは「ドライバー」「勤務地」「完全週休2日」「残業なし」あたりではないでしょうかと予測できます。

実際にIndeedで検索してみる

それでは、実際に検索してみましょう。

職種名「ドライバー」、勤務地は任意の場所を入れます。まずはここまで。
するとサジェスト(検索するときに一緒に検索される可能性が高いワード)が出てきます。2023年7月現在、私の端末ではドライバーと共に「60歳以上シニア」「アルバイト」「大型」「土日祝休み」「週1日アルバイト」と出てきました。これが、多くの方が入力している(可能性が高い)キーワードです。やはり休日は人気で上位に出てきますね。予想は当たっていたということです。

この5つのキーワードを見ていきましょう。
まずは「60歳以上シニア」。定年年齢の引き上げや価値観の変化から、60代で仕事を探す方は増えています。実際にシニア採用は求職者に人気で、実施すると応募効果は高いです。

次は「アルバイト」。これは雇用形態なので必須の情報ですね。雇用形態を決めずに仕事を探す方はいないでしょう。Indeedでは編集画面で必須項目となっていますが、フリーのフォーマットで原稿制作をする場合は漏れないよう注意が必要です。

次は「大型」。こちらは職種の詳細にあたる部分で、同じ職種内で仕事内容を絞り込むのに重要です。4t、10tなどトラックの重量が入る場合もあります。単にドライバーと表記・検索するより、マッチングの精度が高くなります。

そして次は「土日祝休み」。自分や家族、友人との時間を大切にしたいと考える方が多い世の中。人気の職場となるためには、労働環境の整備も重要だし、多くの求職者が環境を重視しています。

最後は「週1日アルバイト」。勤務条件に関するキーワードで、週●日という応募条件は、アルバイト・パート募集では必須の情報です。時間・日数を軸にアルバイトを探す方は多いと推測できます。

あらためてキーワードを考える

さて、サジェストで出てきたキーワードを大きく分類すると「年代」「雇用形態」「職種の詳細」「休日」「勤務条件」となりました。それぞれの項目で、同じジャンルのキーワードは人気が高いと予想できます。年代だと「20代」「30代」「中高年」「ミドル」…。自分と同じ年代で働ける職場かどうか、気になるので検索しますよね。

「職種の詳細」はキーワードというより、仕事内容をよりイメージしてもらう効果が大きいです。例えば、単にドライバーというより10tトレ―ラー運転手とした方が仕事内容もはっきりします。最初から詳しく書いたほうが検索精度も上がり、応募率もUPしますよ。

次の「休日」「勤務条件」は近い関係といえます。社員募集ならどれだけ休みがあるか、アルバイトならどれだけ出勤すればいいか。応募する前に当然知っておきたいことです。また、休日と同じ感覚で「残業」も検索されることが多いです。

「残業なし」は大人気のキーワード。多少残業があったとしても「残業月20時間程度」など目安を書くことで、安心につながって、応募数はきっと上がります。ざっくりですが、検索キーワードの大体の感覚はつかめましたでしょうか。

あとは自社の条件に当てはめて書けることを書いていくだけです。詳細に情報を書けば、それだけでもきっと表示回数は伸びますよ。

今回のまとめ

ここまで読んでくれてありがとうございます。今回は、使われやすいキーワードをただ伝えるというよりも、連想して導き出す、という観点で解説しました。ここまできて「キーワード」って言っても、当たり前の話ばかりじゃないか。と考えなかったでしょうか?

そうです。実は当たり前のことばかりなんです。特別ではない雇用形態、職種名、休日、年齢層…。求職者が検索するキーワード=「求めるもの」はそこに集約します。難しく考える必要は少しもありません。詳細に原稿をつくれば、もれなく入る言葉。なのに、キーワードが入っていない原稿を目にすることは多く、もったいないと感じます。探している情報が、効率的に見つかることが、検索の利便性。正直にたくさんの情報を盛り込めば、その分キーワードも増えて、たくさんの方に見ていただくことができます。それが効果UPの一番の近道。
最後に、このブログが少しでも皆様の参考になれば、幸いに思います。

この記事を書いた人

村上淳二

1999年5月リクルーティング・デザイン入社。
以来、紙メディア・Webなど様々な求人広告を制作している。
現在はIndeed直接投稿の原稿を担当中。
2016年7月:上級ウェブ解析士取得。