適切に使っていますか?Indeedのキーワード

Indeedで効果改善を考える際に、必ず語られるのが”キーワード”。
ジョブカテゴリーキーワード」や「採用市場レポートの人気キーワードランキング」、アプリ版の「発見」機能などを、日々気にかけている方も多いと思います。そして、改善ノウハウなどを調べると必ず「キーワードをプラスする」というアドバイスに行きつきます。これらのキーワードは、求職者のニーズの集約であり、必要とされている情報であることは間違いありません。しかしながら、ただ加えれば良いという訳ではありませんし、時にはマイナスとなる場合も
それでは、どう扱えばいいのか?キャリア20年の求人広告制作担当の立場から、考えていきたいと思います。

改めて「キーワード」とは

ここで言うキーワードとは、求職者が検索に使うフリーワードのことです。

勤務地とキーワードの組み合わせによって、自分が求める条件に近い仕事を効率よく見つけ出せる、というのがIndeedの特徴。紙やメディアの求人広告では、目につく・目立つことが大切で、印象的なキャッチコピーやデザインを考えます。感情に訴え、行動を起こさせようというのが、紙・メディア広告のあり方。

対してWeb広告では、見てもらうためにはまず、表示回数を上げないといけません。欲する人に求める情報を提供するために表示回数を上げる。そのために必要なのが「キーワード」です。どんなにキャッチやデザインが優れた広告も、有益な情報も、たどり着けなければ(出会えなければ)意味がありません。キーワードはこの(出会い)のきっかけとなるのものです。

キーワードは、ただ入れればいいというものではない

通常、キーワードは1つではなく、複数を組み合わせて使います。

例えば、東京都で「営業」と検索すると2022年8月現在、私の端末では63837件もの結果が出てきます。同じく、東京都23区、「法人営業」「年間休日125日」「土日祝日休み」と複数キーワードで検索してみると、結果は2500件。しかしこれでもまだ多く、逆の立場から言えば、2500件の中から見つけてもらうことは奇跡に近いですね。いかに好条件・人気キーワードといっても、詰め込んだだけでは、見てもらえるとは限りません。プラスアルファが必要なのです。

例えば、よく勘違いをされているのが、未経験歓迎というキーワード。一見ハードルを下げ、広い層にアピールしているようですが、実は誰にも刺さっていません。誰にでも当てはまりすぎて、意識されないんですね。以前、当社で経験スキルを問わない未経験者募集(いわゆる、ゼロから育てます募集)と、多少でも溶接ができる方の両方で募集をかけ、比べたことがあります。結果、未経験募集は応募0に対し、溶接のほうは3名の応募がありました。

「スキル」「属性」「経験」「嗜好」…。求める人材、活躍してもらえそうな人物像をしっかりとイメージして、その人に向けたキーワードを選ぶことが大切だと思います。

その気はなくても、嘘をついてしまう求人情報

嘘をついたり、関係のないキーワードで興味を引いたりすることは、Webでなくてもやってはいけないですよね。気になるキャッチがあって中を覗いてみると…全く関係ない内容が!そんな広告、よく見かけませんか?あれはとても印象が悪いですよね。故意に作ってるのは論外ですが、意図してなくても、キーワードが悪さをしてしまうケースがあります

これは、とあるホテルフロント募集の話。
そのお客様は少し特殊で「丸1日働いて3日休み」という勤務形態でした。当然、その働き方をメリットとして打ち出したのですが、なぜか「子育て」というキーワードで流入してきた方が多かったんです。クリック数は多く、予算消費は早かったものの応募はゼロ。子育てをされている層にとって、丸24時間家を空けて働くというのは難しい条件。当然といえば当然ですね。

ではなぜ「子育て」というワードに引っ張られたのでしょうか?
その答えはホテルのスタッフ紹介の中にありました。「子育て中のメンバーも活躍中」と。このホテルではパートの清掃員さん募集もしていて、こちらは時間の融通が利くことから、主婦さんに人気。だからスタッフ全体としては子育てメンバーが活躍というのは嘘ではないんですよね。でもフロント募集としては適していないキーワードだった、ということです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
「キーワード」の意味や使い方の参考に、少しはなりましたでしょうか?人気キーワードを見ると、どうしても待遇、条件面のキーワードが強いというのは確かです。「年間休日120日」「残業なし」。できることならそうしたいですよね。でも待遇がそこまで良くなくても、採用することは充分できます。
どんな人なら活躍できるかを考え、そのターゲットが選びそうな言葉をキーワードに設定しましょう。絞って狙いに行くのがポイントです。最後に、このブログが少しでも皆様の参考になっていたら、幸いです。

この記事を書いた人

村上淳二

1999年5月リクルーティング・デザイン入社。
以来、紙メディア・Webなど様々な求人広告を制作している。
現在はIndeed直接投稿の原稿を担当中。
2016年7月:上級ウェブ解析士取得。