SNSを活用した求人募集ってどんなもの?【基本編】

現代のコミュニケーションツールとして欠かせないSNSですが、そのSNSを使った採用活動や求人募集を行うことができるのをご存知ですか?

日本国内のネットユーザーが2021年末で10,078万人に対し、SNS利用者は80.2%の8,149万人という結果が、ICT総研の「2022年度 SNS利用動向に関する調査」の調査でわかりました。
又、今後も増加傾向にあり、20代以下の若年層が多いのはもちろん、40代以上の層での増加傾向により、2022年末には8,270万人に達する見通しとのことです。
調査結果からわかるように、殆どのネットユーザーが何かしらのSNSに触れていることから、各企業ではSNSを使った集客や広告を積極的に行っています。

では、求人募集や採用活動といった面では、どのような使い方をしているのでしょうか?

SNSでの運用方法として大きく分かれるのが、「アカウント運用」と「広告配信」です。

【アカウント運用】
自社のアカウントを持ち最新の情報を発信。
主に商品や企業の認知、ファンを増やす目的で運用されます。
コンテンツの質や量が求められ、ユーザーとのコミュニケーションを図ることで活性化します。

【広告配信(SNS広告)】
SNS内や情報共有ツール内に表示させることのできる広告。
それぞれのSNSが持つ世界観やユーザー層を軸に広告配信を行います。
ターゲット層とSNSのユーザー層がマッチしていること、SNSの世界観に基づいた広告を配信することが効果最大化のポイントです。

今回はSNSをはじめとした情報共有ツールの広告(SNS広告)についての運用ポイントをピックアップし、SNS広告のメリット、求人募集や採用活動ではどんな活用方法があるか?媒体を選ぶポイントや運用において大切なことなどをご紹介します。

そもそもSNS広告ってどんなもの?

検索連動型広告(リスティング広告)は、検索をした内容に合わせて広告が表示されることから顕在層へのアプローチに適していることに対し、SNS広告は基本、ユーザーがタイムラインを流し見する中で、自然と広告を溶け込ませることができることから、潜在層へのアプローチに適していると言われています。

その中でもセグメント(ターゲットの属性分け)やターゲティングが設定できることもあり、採用ターゲットに合わせた設定をすることで、無駄なく予算を充てることができます。

もう一つの特徴として、より多くのユーザーにリーチできる可能性があることです。
拡散機能があれば、話題性や親和性が高いとユーザーからの拡散が期待できるため、少ないコストで多くのユーザーに広告を配信することが可能となります。

SNS広告の比較・一覧

まずは代表的なSNSおよび情報共有ツールの広告の特徴をご紹介します。

※2020年12月現在

【Instagram広告】
ユーザーは画像や動画など視覚的な投稿を行い、体験共有・クオリティの高い写真の投稿などで「いいね」を獲得。検索行動や購買活動の場としても活用しています。

広告の特徴としてはFacebookのセグメントを利用するため、詳細なセグメントが可能。(※利用者データ (年齢/性別/学歴/職場など)、場所、興味関心、行動からセグメント。)
広告は視覚的に訴求させることで、ユーザーにイメージさせるアプローチが可能となります。

【Facebook広告】
ユーザーは実名登録で同僚、友人、取引先の相手などとつながっており、投稿内容はユーザーのオフィシャルな内容として投稿されることが多い。又、店舗や会社など、ビジネスシーンでの利用も多く、いいねで拡散することが可能です。

ユーザー登録に基づいた詳細なセグメントが可能で、幅広い年齢層のユーザーが利用していることからターゲティングしやすいプラットフォームです。

【Twitter広告】
気軽に短文を投稿でき、且つ匿名投稿のため、ユーザーは個人的なマインドを気軽に発信する事が多く、タイムリーな情報や、すぐに知ってもらいたい情報をすばやく発信・拡散できることから、最新情報の情報収集に利用しています。

広告の特徴としては、二次的に拡散された場合などは費用が発生せず認知を拡大できることから、CPAを抑えられる可能性があります。又、他のプラットフォームと比較してセグメントの正確性が低めとなっています。

【LINE広告】
ユーザーは主にリアルでつながっている友達や知り合いとの連絡ツールとして使い、コミュニケーションインフラの中心ともいえるSNSです。

広告の特徴としては、MAU8,400万人(※2020年12月現在)で、他のSNSではリーチできなかったユーザー層にアプローチすることが可能です。

SNS広告を選ぶポイント

いくつかあるSNS広告の中で、自社にとって最適なSNS広告がなにかを考える際は、以下のポイントを考慮します。

(1)SNS利用者のユーザー層は、自社の採用ターゲットと近いか?
ユーザー層とターゲットのマッチは必須と考えます。
又、プラットフォームが開示しているユーザー情報だけに頼らず、実際に働いているスタッフや応募者に対して普段利用しているSNSの利用調査をするなど、オフライン調査を行いプラットフォーム選択のアンマッチを防ぐことが重要です。

(2)SNS広告で最も重視するポイントは何か?
・潜在層への認知
・ブランド力の強化
・集客、サイトへの誘導
などゴールをどこにおくかを検討し、広告配信の効果測定を行うことが大切です。

又、プラットフォームによっては、認知・検討・獲得に合わせた配信方法を選ぶこともできるため、潜在層だけでなく、顕在層へのリーチも可能な場合もあります。
配信方法や広告種類の工夫を合わせてしましょう。

SNS広告を使った求人募集のポイント

どのSNS広告にも言えますが、採用ターゲットが、どのようにそのSNSを利用しているかを把握し、各SNSの世界観に合わせたコンテンツを配信することが重要です。

例えば、Twitterで求人広告をただ配信しても、個人的なマインドや趣味嗜好色の強い世界観ではユーザーから受け入れられることなく、せっかくユーザーにリーチできてもスルーされてしまう可能性がより高くなります。

ですが、求人内容が「レア」なものだったり、話題性のある募集内容であれば、拡散を期待できますし、ユーザー参加型の広告を配信することでエンゲージメントを増やすことは可能です。

又、プラットフォームの世界観を汚すことなく訴求させることも大切なポイントです。

Instagramで採用ターゲットが求める働き方にフォーカスしたお洒落な広告を用意し、配信するのもよいでしょう。ユーザーがスキマ時間にInstagramをみて「こんな働き方ができたらいいな・楽しそうだな」とイメージできるような広告配信をすることで、ユーザーとのエンゲージメントにつなげることが可能です。

まとめ

今回はSNS広告でのプラットフォームの選び方やポイントをご紹介しました。

SNS広告はアカウント運用と異なり、セグメントを行うことでターゲットにリーチさせることができるので「いいね」や「フォロワー数」の獲得は必要はなく、様々な配信方法で各層に訴求できることが魅力です。

自社の採用ターゲットと目的に合わせたSNS広告を是非ご活用ください。

この記事を書いた人

鈴木香里

2017年、リクルーティング・デザインに入社。採用領域に特化したWEB広告(SNS広告)の運用担当として従事。
・自社新卒採用Instagram担当
・上級ウェブ解析士/上級ウェブ広告マネージャー/初級SNSマネージャー