Indeed 新機能:目標設定型キャンペーンの活用方法

Indeedで求人を有料掲載する時に欠かせないキャンペーン設定。
こちらの設定が2022年の3月から大きく変更になったことはご存知ですか?
従来のキャンペーン設定は現在既に利用できなくなっており、今後有料運用で効果を出していくためには新しいキャンペーン機能「目標設定型キャンペーン」を使いこなせるようになることが必須です!

今回はキャンペーン機能の主な変更点と設定の種類、その活用方法について説明していきます。

そもそもキャンペーンとは何か?

その前にまずは「キャンペーン」というもの自体の説明を簡単にしたいと思います。
Indeed公式サイトの言葉を借りると、キャンペーンとは「有料掲載 (スポンサー) に求人を掲載する際、複数の求人を同じ職種名、勤務地、キーワードなどの条件と予算設定でグループ化して管理するための単位」という説明がなされています。
より簡単に言うとIndeedのキャンペーンとは求人をまとめたグループのことです。
基本的にはこのキャンペーン(≒求人グループ)単位で予算を設定して運用を行います。

イメージしにくい方はアイドルグループを想像してもらうと分かりやすいかと思います。
アイドルグループは何人かのメンバーから成り立っていますよね。それと同じです。
各メンバーがそれぞれの求人、それらが集まったグループがキャンペーンになります。
グループに振られた予算で各メンバーを輝かせること、あるいはグループ全体を盛り上げることが運用です。

以降の説明で分からなくなった際にはアイドルグループの例を思い出していただければと思います。

キャンペーン設定の何が変わったのか?

従来のキャンペーン設定の主な特徴としては以下の2点がありました。
(1)クリックバランサー設定
(2)クリック単価の手動入札設定

(1)はキャンペーン内の全求人に対して満遍なくクリック数を取れるようにするか、
キャンペーン内の求人全体でのクリック数最大化を目指すかを選べる機能でした。

(2)は1クリック当たりの予算上限を決めることができる機能でしたが、
今後廃止予定であることが発表されています。

そして従来のキャンペーン設定に代わるものとして発表されたのが「目標設定型キャンペーン」です。
これには以下の4つのパターンがあります。

パターン1:バランス型
パターン2:応募数最大化型
パターン3:目標応募数型
パターン4:目標応募単価型

それぞれ特徴やメリット・デメリットがありますので、ここからはその解説を行っていきます。

パターン1:バランス型

メリット:全ての求人で応募獲得が目指せる
デメリット:本当はもっと応募が獲得できたであろう案件の発生

バランス型はその名の通り、全ての求人で満遍なくクリック・応募を獲得できるように自動でバランスをとって運用してくれる設定です。そのため応募を獲得できる求人数は次に説明する応募数最大化型よりも多くなる傾向にあります。ただし満遍なく運用する分、「もっと予算をかけたら応募数が増えたのに…」という案件も同時に発生しやすくなってしまいます

適するケースとしてはキャンペーン内の全ての求人で予算をバランス良く使いたい場合求人件数が多い場合が挙げられます。Indeed公式もおすすめマークをつけており、最も基本的な設定になりますので初めてキャンペーンを組んで運用するといった場合はバランス型で始めるのが良いです

パターン2:応募数最大化型

メリット:トータル応募数の最大化が目指せる
デメリット:応募数0の案件の発生

応募数最大化型は設定した予算内で最大限応募数を多く獲得できるように運用してくれる設定です。
キャンペーン単位で応募数をできるだけ多く獲得しようと動くため、トータルで獲得できる応募数はバランス型よりも多くなる傾向にあります。ただしキャンペーン内の一部の案件が人気で応募を集めやすい場合、その案件にクリックや予算が集中しやすいです。人気案件に予算を多く取られた他の案件はクリック・応募を獲得できない可能性が高まります。

適するケースは案件間の偏りを気にせず予算内でとにかくたくさんの応募を獲得したい場合の他、常時募集中の求人大規模採用の求人の運用の場合が挙げられます。

パターン3:目標応募数型

メリット:余分な応募に予算を使わなくて済む、求人毎に目標応募数を設定できる
デメリット:目標に達した求人の機会損失、必ずしも目標応募数を達成するとは限らない

目標応募数型はキャンペーン内の求人毎に目標とする応募数を設定し、予算内でそれを達成できるように調整して運用してくれる設定です。こちらは別途利用条件としてIndeedエントリーが有効な求人(Indeed内で応募完結まででき、応募数の計測ができる求人)である必要があります。

↑全案件同じ数ずつ応募数が欲しい場合は一括で設定可能
↑各案件ごとに、欲しい応募数が異なる場合も対応可能

各求人目標の応募数に達すると以降はその求人には予算をかけなくなり、残りの予算は目標未達の求人に割り当てられるため効率的な運用が自動でできるという点では非常に魅力的な設定です。しかし必ずしも目標を達成できるというわけではない点、目標に達したらそれ以上の応募獲得がない点には注意が必要です。

適するケースは様々な求人を募集しており個別で目標を設定したい場合目標応募数が明確に決まっていてそれを越えた数は不要という場合が挙げられます。

パターン4:目標応募単価型

メリット:応募1件当たりの単価を調整しやすい
デメリット:低応募単価案件での余分な応募の発生

デメリット:設定より高い応募単価となる求人の発生
デメリット:必ずしも目標応募単価を達成するとは限らない

目標応募単価型は応募1件当たりの目標単価を設定し、予算内でそれを達成できるように調整して運用してくれる設定です。目標単価はキャンペーン単位での設定となり案件単位の設定でない点には注意が必要です。またこちらも目標応募数型と同様、Indeedエントリーが有効な求人である必要があります。

目標単価をクリアできるよう自動で調整して運用してくれるためこちらも非常に魅力的な設定ですが、その反面、低い単価で応募を獲得できる求人にクリックが集中し予算を多く使ってしまったり、求人単位で見ると設定した目標よりも高い単価となる案件が発生する可能性があります。
また、目標単価が優先になるため場合によっては予算を使い切らないこと、応募状況によっては実際の応募単価が目標で設定した単価を上回ってしまうこともあります。

適するケースは応募1件当たりの費用を管理したい場合少人数の採用を戦略的に行いたい場合です。

オススメの目標設定は?

ここまで目標設定型キャンペーンの4パターンについて説明してきましたが、それぞれ魅力的な点もあれば注意が必要な点もあり、実際に運用するとなるとどれが良いのか迷う場面も出てくると思います。

運用する求人の数や種類、何を結果として重視するかによって最適な目標設定が異なるという前提の上で、Indeed広告運用を3年担当している私としては「バランス型」もしくは「応募数最大化型」を活用することをお勧めします!理由は獲得できる応募数に天井がなく、機会損失が防げるからです。

「目標応募数型」と「目標応募単価型」はそれぞれ設定した目標に到達すればそこで運用が止まってしまうため、それ以上伸びることがありません。また、設定できる目標はあくまでも応募に関する数値であり、採用数ではありません。獲得した応募の中から採用できなければまたやり直しです。どれだけ効率よく応募を集めることができても、採用充足しなければ意味がありません。

目標の数値を定めない「バランス型」もしくは「応募数最大化型」であれば、設定した予算内で最大限応募を獲得できる求人を増やす、もしくは最大限応募数を増やせるように動いてくれます。予算が残っている限りは応募を集め続けてくれるため、そのなかでより良い求職者に出会えることもあるかもしれません。
採用という観点から見ても「バランス型」か「応募数最大化型」を選ぶのが得策だと考えます。

おわりに

一度目標を設定しキャンペーンを作成したら途中で目標を変更することはできません
もし運用途中に目標を変更したくなった場合は稼働中のキャンペーンを停止し、新たにキャンペーンを作り直す必要があります。そうするとまた一から仕切り直しとなってしまうため、キャンペーン作成前にどの目標設定を使用するか検討することが非常に重要です。

キャンペーン設定を上手く活用すれば同じ求人でも効果をさらに伸ばすことも可能です。
「この目標に対してはどのパターンが良いの?」「この求人たちに最適な目標設定は何?」
などのご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。
個社に合わせた最適な目標設定をご提案させていただきます。

この記事を書いた人

西脇綾子

2019年4月新卒入社。
半年間の営業経験を経てWR部に異動、以降はマーケットリサーチャーとしてindeed運用管理・振り返り・改善提案を主業務として行っている。
2020年11月上級ウェブ解析士資格取得。