介護特定技能・ネパール人の研修を通して感じたこと

ごあいさつ

読者の皆さんこんにちは、介護特定技能研修講師・ケアマネジャーの田端です。

新型コロナ感染拡大に伴い様々な研修やセミナーが開催の中止や開催方法の変更などの影響を受けておりますが、私達の主催する介護特定技能研修は幸い少人数ということもありスタッフのご協力のもと万全の感染対策をして継続できております。
この困難な状況をみんなで力を合わせて乗り越えていきたいですね。

特定技能介護講義前の心配

私はこれまで様々な介護に関する研修の講師を務めさせていただきましたが、
外国人向けというのは今回が初めての経験でした。

介護のことについて教える時に壁となってくるのは医療・介護業界における独特な表現の用語の数々です。
移乗・臥床・側臥位・誤嚥などなど皆さんでも読みや意味がすぐわかるでしょうか?
こうした言葉を外国人の方にどのように伝えれば理解、習得してもらえるのか?
ということが始める前の最大の懸念でした。

どれくらい日本語ができるのか

研修受講者は日本語知識については日本語能力試験(JLPT)のN1〜N5という5段階の中でN3というレベルを習得していることがほとんどです。そのため私たちが心配していたよりも日本語を習得しており簡単な会話は問題なく行えていました。
しかし漢字の読み書きは難しいためテキストに出てくる漢字には全てふりがなを振るという配慮をしています。

私たちが主催する研修の特徴として、研修後に実際に勤務する施設が求める教育を行うオーダーメイド型を指向しております。事前の打合せからヒアリングした内容に基づきカリキュラムを決定していきます。

ネパールという国

私は今回ネパール人に研修を行っています。

ネパール人の特徴としては、性格は日本人と似ている部分も多いです。
比較的おだやかな性格の人が多く、災害時でも暴動にならず規律正しく行動したり、助け合い精神があるのも日本人に近いといえるでしょう。

特定技能として介護の仕事を選ぶ方は、母国にいるときに家族の介護の経験がある方がほとんどでした。
まだネパールには介護という仕事はなく、家族に介護が必要になった時には家族で行うのが普通のようでした。
そうした経験を活かして日本での仕事に挑みたい、成功したいという気持ちにあふれています。

私が今回講師を務めている方は物静かな印象でした。
しかし 講義中にこちらをじっと見つめる真っ直ぐな視線からはしっかりとした熱意を感じました。
そのため自然とこちらの教え方、伝え方にも熱がこもってきました。
(ついつい話が長くなり過ぎて講義時間をオーバーしたのは反省でしたが・・)

介護に必要なひたむきさと誠実さ、責任感を兼ね備えています。
きっとこれからの日本の介護を支えてくれる人材になることを予感しました。

トライアンドエラー

そんな熱い思いを持った方々に私たちはどうしたら介護の理念を上手に伝えることができるのか、試行錯誤を繰り返しています。

日本語における「あたたかみ」や「思いやり」などの言葉の意味をどのように理解してもらうか、言葉の言い換えや置き換えによりなるべく平易な表現で伝わるようにするにはどうしたら、 難易度をどれくらいに決定するべきか、などをスタッフと講義前と講義後にミーティングを行い問題を共有し、次回にフィードバックするようにしています。

最初は漢字の読み書きを中心にしたテスト問題を作りましたが、難易度が高すぎて集中力が途切れてしまう結果になってしまいましたので反省し次回から内容を選択形式に見直すなどしています。
さらに対話形式を盛り込み選択した回答についてディスカッションするなどと言う手法で伝わるように工夫を凝らしてみました。
その過程の中で私たちも改めて言葉が持つ本来の意味、その意味を伝えるために必要な表現方法について考えることができました。
これは日本人同士でも介護の知識や技術を伝えるときに応用ができるものです。
私自身の講師としての成長も実感できました。

これからの日本の介護は、日本人、特定技能外国人が心を一つに支えていかなければなりません。
新型コロナウイルスが落ち着けば、恐らく外国人の介護職が急増します。
数を増やすだけでなく技術を伝えるだけでなく「心」を伝えて行きたいとあらためて考えました。
これからも私たちの試行錯誤の中から見えてきたものを発信していきたいと思います。

リクルーティング・デザインのグローバルリンク事業部サイトへ

この記事を書いた人

田端正樹

介護特定技能 研修講師(昭和50年3月4日生まれ)
31歳から介護業界。
有料老人ホーム介護職リーダー、生活相談員を務めた後、
社会福祉法人にてショートステイ生活相談員を経験後
2016年よりケアマネジャー
2018年よりケアマネジャーを紡ぐ会 愛知支部長
初任者研修等、各種研修講師や第3者評価評価員も務める
令和3年3月より独立、株式会社PLATFORM設立し
単独居宅「居宅介護支援事業所 かなめ」開設