オプションの落とし穴

求人広告を依頼する際、「このオプションどうですか?」と勧められたことありませんか?
基本商品は10万円なのにオプションを付けていくと、10万円が12万円…15万円、これも付けた方が良いな…と、終的には当初のお予算の2倍近い掲載金額になんてこともあると思います。

紙媒体のころはわかりやすかった。
・掲載スペースが大きくなれば金額アップ
・掲載期間が長くなれば金額アップ
・掲載エリアが広くなれば金額アップ

しかし、今やどの媒体もネットが主流になっており、
・掲載順位が上がります…
・違った媒体にも転載されます…
・Indeedでも有料運用します…など
色んなものがありすぎて、どれを選べばよいのか。

有効に使えばもちろん効果の上がるオプションプランですが、何でも装着していると、費用対効果が期待できない媒体設計になっている可能性があります。そこで今回は、オプションを大まかに3パターンに分け、求人担当者様が適切な判断をして頂けるよう、分かりやすく解説していこうと思います。

各媒体差はあれど大体パターンは決まっています。今掲載している、あるいは検討しているオプションが、どのパターンに当てはまるのか考えながら見て頂ければと思います。

求人広告応募までの流れ

まずもって各オプションのパターンを説明する前に、求人出稿から応募までの流れを理解する必要があります。

この流れの中で課題がある箇所に追加課金し、母数を引き上げていくのがオプションの役目です。前段としてこの図を頭に入れてください。
それでは、オプションのパターンを紹介していきます。

一覧表示UPに対する打ち手

・短期間で多くの人に見てもらいたい
・良い仕事なのに不人気業種で中々検索されない

等のお悩みがある企業様にはオススメのオプションプランです。

掲載順位アップタイプ

通常よりも掲載順位を上げ、より多くの人に見てもらえるようにするプラン。媒体内で掲載順位を上げるオプションになるので、分かりやすく効果が出ます。
しかし、そもそも検索ボリュームの少ない地方求人や不人気業種の求人にはあまり向いていないオプションプランになります。

例えば…1.3倍の検索回数が見込める商品の場合
検索回数20,000回の求人 - 26,000回で6000回の検索数UP
検索回数1,000回の求人 - 1300回で300回の検索数UP

誰でもok、未経験歓迎!のような多くの人に見てもらいたい求人であれば有効ですが、そうでなければ優先的に付けるオプションではありません。「短期間でどうしても採用しなければいけない」「競合が多くて埋もれてしまう」等の理由があれば別ですが、そうでなければ、掲載期間の延長ピンポイントにターゲットへ訴求することのできるクリック数UP型のオプションを検討する方が効果的な場合が多いです。

Indeed転載タイプ

Indeed(求人専門の検索エンジン)転載パターンの求人オプションが最近増えています。
そもそもIndeedとは?

Indeedと各求人媒体メーカーがタッグを組み運用している商品です。
直接Indeedを有料運用しようと思うと月額/30万円~等と案内される事が多いので、媒体原稿を受け皿に気軽にIndeedを運用することが出来るのは大きなメリットです。
大体1万円~5万円程度のオプション料金で案内されることが多く、手軽に装着しやすいオプションと言えます。
しかし、無料求人も合わせると200万件近い掲載があるIndeedの中で効果を出そうと思うと、それなりに条件が良かったり、人気の職種であることが必要となります。競合が多い中で効果を出そうと思うと、媒体原稿の作り方もIndeedを意識した原稿設計にしなければいけないので、知識の無い営業からオプションを受注することはあまりオススメ致しません。
もし、オプションとして装着する際は媒体に合わせてIndeedの知識も兼ね備えている営業から案内された場合のみに装着する事をオススメします。

リスティング広告運用タイプ

googleやYahoo!のリスティング広告が媒体にセットされているパターンです。一般的な検索エンジンに、直接自社の求人がヒットするので、効果は絶大です。Indeed同様、自社でリスティング広告を運用しようと思うと、かなりの手間と知識が必要となります。それが何の手間もかからずオプションで運用できるのは大きなメリットです。
しかし、オプション料金としては少し高めの10万円~ぐらいが相場となります。どんな職種にも対応できるので予算に余裕のある企業様は積極的にご利用いただければ良いと思います。

クリック数UPに対する打ち手

・特定の人(エリア・経験・年齢・職種等)にアプローチしたい
・むやみたらに応募数は欲しくない

等のお悩みがある企業様にはオススメのオプションプランです。

アプリ掲載優位タイプ

現在WEBからの応募の内30%~媒体によっては50%近い応募がアプリ経由で来ています。
特に若手(20代~30代)の人材にアプローチしたい際は、オススメのプランです。大きく一覧数を伸ばしたいというお悩みには向いていないですが、「より若手人材だけに訴求したい」となれば、オプション装着をおススメします。

特別バナータイプ

媒体によって様々ですが、「職種別の特別バナー」や「特集バナー(未経験歓迎・主婦活躍中)」など様々なパターンがあります。自社求人のターゲットに合ったバナーであれば手っ取り早くクリックを稼ぐことが出来るので、オススメのオプションプランです。しかし、常設でバナーが設置されていれば良いですが、時期やタイミングによって不定期に内容が変わるバナーも多いので、常に装着できるとは限らないのが難点です。

スカウティングメールタイプ

求職者登録型の媒体であれば、大抵はこのオプションプランがあります。年齢や過去の就職職種・業態、経験・スキルなどを絞り直接アプローチが可能です。スカウティングメールタイプにも2種類存在します。

【追っかけタイプ】
一度原稿を見てもらった人に再度見てもらえるように促すタイプ
【新規声がけタイプ】
一度も原稿を見てもらっていない人に対して見てもらえるように促すタイプ

どちらも特定の人材にアプローチするという点では有効な打ち手です。しかし、掲載費用に対してそこそこの金額帯であることが多いため、自社の求人が持つ課題感とバランスを取りオプション装着する必要があります。

応募数UPに対する打ち手

・一覧表示もクリック数も多いが応募数が少ない
・応募は来るが有効応募ではない

等のお悩みがある企業様にはオススメのオプションプランです。

原稿増量タイプ

応募が来ない、応募者の質が悪い…となると大抵の原因は原稿内容にあります。

具体的な仕事内容の表記が無い。良いことばかりが書かれていて逆に不安。自分が気になる情報が原稿内に載っていない…など。どの媒体も、掲載サイズで大体の原稿量は決まっています。しかし、記載したい情報が入りきらずワンサイズ上げるにしても金額が高すぎる…なんて方には良いオプションだと思います。

おわりに

「信用のおける営業なのでプランはいつもお任せ」
これはこれで良いのですが、むやみやたらに営業が勧めてきたオプションを付けておく、そのオプションがどういった効果を発揮するのかよく分かっていない。というのはあまり良くありません。大体のオプションは上記のどれかに当てはまります。是非一度自社の掲載プランを確認してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

葛尾健太

【株式会社リクルーティング・デザイン】新卒から4年間は東海、現在は関西で3年間リクルート求人媒体・indeedの販売・運用のお手伝いをさせて頂いてます。人事の方々に役立つ記事を少しでもお届けできたと思っております。