RDのよくばり者たち #06
P.N
RDグローバルリンク(グループ会社)
2021年 新卒入社
「ネパールと日本の架け橋」への
挑戦は止まらない。
- 頼りになるサポート窓口
- サッカーを通じてネパール支援
ネパール東部の経済活動が盛んな都市、イタハリ出身。グループ会社であるRDグローバルリンク(RDGL)所属。ネパール人や、インドネシア人約10名からなるカスタマーサポートグループにて、外国人材の特定技能採用に従事。日本語が堪能で、日本人スタッフとも活発にコミュニケーションをとっている。
日本での“武者修行”中、偶然の出会い。
私が生まれ育ったネパールでは、賃金が低く、学生バイトは成り立ちません。そこで友人から聞いた「日本では学びながら稼げる」という話。親族が貿易を営んでおり、高品質な日本製家電が高値で飛ぶように売れるのを見ていたので、日本に対して興味はありました。自分も地元を豊かにする仕事をしたいと考えていた私。思い切って、日本語学校への留学という形で渡日したのが、2017年11月です。
でも、いきなりうまくは行きませんでした。私の言語レベルが、仕事を持つには低すぎたんです。3ヶ月かかってこぎつけたバイトは冷凍庫の中で凍った肉を扱うもの。寒いし冷たいし、日本人しかいない職場で会話もままならず、孤独に苦しみ…2ヶ月しか持ちませんでした。日本の友達を作りながらなんとか言葉を覚え、ファストフード店で接客ができるようになると、やっと生活が落ち着いてきました。
その後私は、貿易商への足掛かりとして名古屋のビジネス専門学校へ進学。2年目のころ、友人から「就職の相談をしに行くんだけど、相手に日本人もいるから付いてきて」と頼まれました。日本語の自信も大分ついていた私が付き添いで行ったその席で、今の上司である尾崎さんに出会ったんです。当時RDGLを立ち上げようとしていた尾崎さんは、私に興味を持ち、後日5回にわたって話す機会を作ってくれました。ネパールをはじめ海外と日本を「人材貿易」でつなぐRDGLに自分のビジョンを重ねた私は、すでに出ていた3つの内定を断り、RDGLへの入社を決意したんです。
誠実さで人と企業の縁をつないでいく。
入社後、カスタマーサポート部に配属された私の業務は、日本で働きたいと思っている外国人へFacebookなどでコンタクトを取り、人材登録してもらうこと。そして、登録者(カスタマー)を企業に紹介し、カスタマーが日本で働く上での悩みや障害をなくすためのサポート窓口にもなっています。サポートする場面は実に様々。例えば、紹介した職場に馴染めずに困っているカスタマーがいれば相談に乗り、日本人指導者との関係を取り持ちます。
ビザ申請や、複雑な役所手続き、給与明細の見方などを教えてほしいという依頼も多いです。病気になった時はどの病院に行って、どう伝えればいい?と言われて付き添うことも。一人一人に親身に接し、流れ作業には絶対しません。やはり最初はみんな不安だし、その気持ちは自分も身をもって知っていますから。
カスタマーに対して一番大切にしているのは、誠実さ。紹介先について、いいことばかり並べたてず、働く上で厳しい面も正直に伝え、その上で厳しさをカバーする方法も一緒に話すようにしています。そうやって信頼関係を築くことで、縁を育てていけるのだと思います。初めて担当になったカスタマーとは、今も親交が続いています。彼は当時私が紹介したイタリアンバルで、今ではリーダーとして日本人スタッフを指導する立場に。他にも、紹介先企業に気に入られて、特定技能職から一般職へ転向し、奥さんを呼び寄せて日本で暮らすようになったカスタマーもいます。人の人生に関わり、縁をつないでいく仕事に、大きなやりがいと楽しさをかみしめる日々です。
よくばりだからこれもやりたい!
公私にわたる、すべての出会いと経験が力になる。
プライベートで力を入れているのはサッカーです。ネパール人のフットボールチームでマネージャーを務めています。こうしたコミュニティからカスタマーを募ることや、仕事の相談に乗ることも少なくありません。日本の専門学校を探している方がいたらオープンキャンパスの予約をしてあげることも。私の知識で役立てることならなんでも手伝いますよ。それが私のスキルアップにもなりますしね。
サッカーつながりで尾崎さんが引き合わせてくれたNPO法人「ボールひとつが繋ぐ縁」と連携し、故郷ネパールへの支援も精力的に行っています。今まで行った支援は2回。親がいない子供たちや、経済的に困難な家庭の子供たちに物資を届けました。私の最終的な目標は最初からぶれず、故郷を豊かにすること。日本へ来てからの出会いや、サッカーでできた関係性が、こうしてネパールの子供達にまでつながっていくのは嬉しいですね。今、3回目の支援も計画中。日本人の優しさや日本の良いところをもっと伝えていきたいです。
先日、天野さん、尾崎さんと共にネパールの新オフィスを視察しに行く機会がありました。その際、日本大使館の方との打合せに同席し、様々な業界の最前線でビジネスをしているネパール人とも話すことができ、自分の今後のビジョンや世界観が1段階クリアになった気がしたんです。仕事とプライベート、両方から得られる経験を、ネパールと日本をつなぐ力に変えていきたいと思っています。
次はこれがやってみたい!
地元に“イタハリ支社”を作りたい!
いつかは家族のもとに帰るつもりです。現在ネパール首都に営業所がありますが、ぜひ私の生まれ故郷であるイタハリに支社を作りたいですね。今はリモートで仕事がしやすい時代ですし、もっと言えばネパールと日本を頻繁に行き来できるように永住ビザも取得したいです。
貿易の夢も諦めてはいません。今後やりたいことを突き詰めていけば、RDGLを卒業して、自分が会社を立ち上げる道を選ぶ時が来るかもしれない。仮にそうなっても、これまでつながってくれた縁や、周りの人々との信頼が消えるわけではありません。
自分を中心に広がっていく絆のネットワークをこれからも大切に育てていきたいです。そういえば、天野さん、尾崎さんとネパール視察時に見に行ったエベレスト。奇跡的に空が晴れて、とても美しい姿を見ることができました。これからの未来を暗示してくれているような晴れ晴れしさで、忘れられない光景になっています。